車両が入れない状況下でのフェンス修繕やカーポート新設他工事


外構工事(ブロック・フェンス・カーポート)

メッシュフェンス工事(周囲)

メッシュフェンス(周囲)図面
昔工事をした際とは現場周辺環境が変わってしまっていて、現在では車両が入れない状況下でフェンスの修繕工事をしなければなりませんでした。

着工前

通常の独立基礎フェンス工事だけであれば問題ないのですが、小動物の進入を防止するために、フェンス下の隙間を無くして欲しいというご要望にも答える必要がありました。
着工前写真のようなコンクリート基礎であれば進入防止にもなりますが、人力作業が中心になる本現場では、人力小運搬による生コン等打設が発生してしまうため、工事費用が高くなるばかりでなく、品質確保もより難しくなってしまいます。

施工状況

通常の独立基礎フェンスの場合、フェンス下部の横胴縁の腐食を防止するために、地面から5cm程度離して施工をします。
これは、古いメッシュフェンスの下部にある横胴縁が地面に接していると、土中成分の影響を受けてどうしても腐食による劣化が早くなるからです。
ただ、通常通りに地面と離して施工を行うと、その隙間から小動物が進入してしまうため、それを何で防止するかが課題となりました。
今回は材料の単価や強度を考慮して、地先ブロック(15cm角)とフェンスの独立基礎を併用するやり方を採用しました。

完成

こうすることで、フェンスの横胴縁下をコンクリートとして劣化の問題や隙間の問題を解決すると同時に、人力で対応できる比較的安価なコンクリート二次製品を使用したため、全体的なコスト縮減にもつなげることが出来ました。
お客様のご要望や現場条件に応じて、こうした工夫をさせて頂いたフェンス工事でした。

カーポート(4台)・舗装工事

カーポート(4台)・舗装工事図面
カーポート図面
引き続きカーポートの新設工事です。お客様のご要望で、4台横に駐車出来るようなサイズのものになりました。

基礎コンクリート施工状況

今回の案件では、当然建築確認の対象になりますし、地盤の耐力試験も必要になりました。
積雪荷重としては、1m対応のものを選択しています。それだけの工事なので、カーポートの柱を支える基礎からしっかりとしたものにさせて頂きました。
15cmの基礎砕石に加えて、型枠を設置して打設した基礎コンクリート厚も15cmとなっています。

柱基礎コンクリート打設完了

この基礎コンクリートを活かしてガレージ本体をメーカーに組立して頂き、それに根巻きコンクリートを打設して強固な骨組みにしているところです。
柱のビニール養生は汚れや傷がつかないように実施し、こうして型枠を組んでコンクリートを打設することで、より堅実なコンクリート構造物が構築されます。

基礎砕石施工状況(コンクリート舗装)

車のドアの開け閉めを考慮して、前後の柱の数は3本ではなく、2本タイプのものを採用しました。
3本タイプでは丁度車のドアが開く場所に柱があるため、将来的にぶつけたり邪魔になる可能性が高くなるため、今回の仕様を選択しています。
また、今回のガレージ部分の駐車スペースは、コンクリートで構築することになりました。将来的な耐久性を考慮しての判断です。

配筋状況(コンクリート舗装)

縦 5.5m ,横11.25mの大きさになるので、コンクリートひび割れ(クラック)発生の予防として、センターでの目地構築に加えて、コンクリートにクラックバスターを配合することにしました。
センターでの目地は、完全に縁を切るために鉄筋も縁が切れるように施工しています。
つまりは、長手方向のセンターで完全に縁を切ることで、コンクリートの大きさは約5.5m四方とより小さいモノになり、それだけでもひび割れの発生防止になると考えました。
鉄筋を通したままで上部に目地を入れた場合と、鉄筋の縁を切って目地を下まで通して入れた場合とでは、前者ではコンクリートの一体性が解消されていないため、想定通りにひび割れが誘発されない場合があると考えて、本施工を採用しています。

コンクリート打設状況

続いてコンクリートの打設になります。打設範囲が広いので、ポンプ車を利用しての施工になります。

カーポート、側溝等完成

コンクリート打設後も暑い日が続いているため、打設後の散水養生も欠かせません。
コンクリート内外の温度差や乾燥収縮などによりひび割れが発生しますが、自分たちが可能な限りの予防措置を講じることが大切だと考え施工させて頂いております。
4台用のカーポートはコンクリートで仕上げているので、その床に舗装をすりつける工事になります。
手前の側溝や桝も今回の工事に併せて施工をさせて頂きました。

側溝養生及び舗装施工状況

砕石で路盤を構築した上に舗装を行いました。
この舗装を行う際は、コンクリート等の構造物をしっかり養生(ビニールやテープ)しないと、油分がコンクリートに付着して汚れが残ってしまいます。

滑り止めカラー舗装

舗装は最後の仕上げですので、その善し悪しで全体の評価が決まってきます。だからこそ、舗装業者の皆さんには、細部まで十分に気を配って仕上げをしてもらいます。
今回のポイントなのですが、お客様の要望で滑り止め舗装を実施することにしました。
お客様からは冬でも滑らないようにして欲しいという要望だったので、値段等を考慮し、既設舗装に滑り止めを兼ねたカラー舗装を吹き付けて仕上げています。
これも、同じように周囲の養生をしっかりと実施した上で施工を行います。

完成(カーポート・側溝・舗装)

完成(カーポート/雨水排水)

今回は、既存舗装にすりつける必要があったので、カッター線がまっすぐになるように、専門のカッター屋さんにお願いして舗装切断を実施しました。
そうした配慮もあって、このように綺麗な仕上がりで工事を終えることが出来ています。

ブロック工事(周囲)

擁壁ブロック工事図面
隣のブロック塀に並列して新しいブロック塀を築造することになりました。

擁壁ブロック基礎施工状況

基礎構築のための型枠設置のための作業スペースなどを考慮すると、どうしても隣地からの離れが発生してしまいます。
こうした残地をそのままにしておくと、土ですから将来的に草が生えてきます。

残地対策(モルタル詰/草防止)

両側に高いブロックがあり、更には30cm程度の幅しかないスペースでは、草取り等の維持管理をすることは出来ません。
将来的にそうした問題が発生することを防止するため、現場サイドからの提案で、モルタル詰めを行い左官で仕上げることにしました。
写真のような仕上げ状態になるのですが、これであれば草が生えてくることの予防にもなります。

残地対策(効果確認)

こうした付加価値的な提案を現場に反映することで、お客様満足の向上にもつながっていきます。
私自身も良い気づきを得させて頂きました
先日紹介をした、擁壁と擁壁の残地対策の現況です。
これが土のままだった場合、間違いなく経年変化の中で草が生えてきます。
もしこのブロックが低くて手が届く範囲だったら問題ないかもしれませんが、こうして1mを超えるような高さの擁壁に囲まれてしまえば、維持管理をすることは出来なくなります。
こうした出来上がった時の状況やその後の状況まで想定して、可能な限りの予防措置を施工段階で実施ししていくことが大切なのだと想います。
このモルタル仕上げにしても将来的に際から草が生えてくるような状況が100%無いとは言い切れません。
しかしながら、少なくとも低コストでそれなりの効果が発揮される処置として考えた場合、、施主様や隣接者の方とも協議をしながら自社施工で実施できたモルタル仕上げという手法は、一つの選択だったと考えています

ブロック施工状況

ブロックの施工状況です。車道との境にも安全対策としてネットを回して施工を進めています。

外構全体の完成写真

完成(外構)

完成(外構)

完成(外構)