災害復旧工事(土砂撤去,カゴ枠による法止め,新設水路他)


災害復旧現場

法面の高さが5mを超えていて、幅20mの範囲で法面が崩れた災害復旧現場の下請け工事になります。

着工前

下の水路を崩れた土砂が塞いでしまっていますが、既存水路が古く弱い構造であったために、今回の災害で土砂撤去にあわせて既存水路を取り除き、新設する計画になっています。
法面については、かご枠や滑動防止の杭設置などへ変更提案させて頂きました。


広範囲に掘削作業が出来るようにと、ロングアームバックホウも活用して工事を進めました。

作業を進めていく過程で法面途中からの湧水が確認されたので、暗渠やパイプ使って安定した水の道を造るようにしています。
湧水が土砂崩れの一因である可能性が高いので、その処理をしっかりと行うことが大切になります。

法止めとしてカゴ枠を5段積み、法勾配を緩くしながら法面を抑える工法を採用しています。
カゴ枠の背面には、吸出し防止マットを全面的に布設して、背面からの湧水があっても土砂が流出しないように配慮をしています。
更には水路が排水フリュームで横にも砕石を入れているので、湧水が石の間を通って水路に抜ける構造になっているのでより安心です。

道路からの田までの高低差が大きく、軟弱な田ということもあって、車両を下にいれるような仮設は敢えて造りませんでした。
基本的にはバックホウを複数台入れて、残土の搬出や材料の搬入がスムーズに出来るように工夫をしました。

現場の完成写真です。法面を保護しているわら芝は、わらを止めている糸が分解する、自然還元型の製品になります。
草が生えてしばらくすれば、糸は分解して無くなってしまうので、草刈り等の維持管理にも支障が出ないように配慮しています。
多くの皆様にお世話になって、無事に工事を終えることが出来ました。
本当にありがとうございました。