擁壁補修工事の現場です


擁壁補修工事の現場からです。

この現場では大きく2つの要望がありました。

1)道路端部にある側溝への転落防止措置を図って欲しい

2)法面側の擁壁が倒れてきているため、これ以上の転倒防止措置を考えて欲しい

これの要望にどう応えるかがポイントになります。

 

発注者とも協議を行い、

1)については、ガードレールを曲線設置することで対応することにしました。

 

そして、問題は2)の要望になります。

法面側の擁壁には既にひび割れが発生しており、道路側の擁壁との間は用水路にもなっている構造でした。

法面側の擁壁をある程度の幅で広く支えて転倒を防止し、用水の流れも確保する為にはどうすれば良いか?

倒れてくる擁壁を撤去しても良いとは言われましたが、これだけの木の根があるような場所に手を掛けると、工事費用が嵩んでしまいます。

 

様々に考えましたが、道路側の擁壁がしっかりしていたことを活かし、且つ水が流れる為の通水断面を確保するために、鉄筋コンクリート側溝と現場打ちコンクリートを組み合わせる方法を採用しました。

 

 

 

着工前・完成
着工前

着工前

完成

完成

着工前

着工前

完成

完成

着工前

着工前

完成

完成

施工状況
施工状況

これくらいの曲線であれば、通常のガードレールをカーブさせながら設置をすることが出来ました。
冬場の除雪も考慮し、丈夫なガードレールでの転落防止措置になります。

施工状況

通水断面に入る丁度良いサイズの側溝を探し、逆さに設置することで通水断面を確保することができました。
擁壁にひび割れが発生しているため、そのひび割れを挟んで側溝を設置するようにしています。

施工状況

この側溝の前後に型枠を設置し、側溝を囲むようにして擁壁天端までコンクリートを打設しました。
起終点位置にも同様に設置し、ひび割れ2箇所も含めて、合計4箇所で擁壁を支えるようにしました。
このコンクリート壁が支えとなって、法面側の擁壁の転倒を抑えてくれます。

コンクリートは圧縮方向に強いので、道路側の擁壁がしっかりしている間は十分に支えてくれます。通水も確保できましたし、ガードレールの曲線施工も含めて、様々に工夫をして工事を実施することができました。