解体工事及び擁壁工事
新しく新築をするために古い家や土間などを取り壊して欲しいという要望で工事を開始しました。
途中追加要望として、お隣の方ともご相談の上で、両者で協力して境となるL型擁壁を設置して欲しいという工事でした。
最初に内部を片付け、木材以外(天井ボードや断熱,水回り機材)などは、手壊しで事前に搬出を行うようにします。
そのまま機械で取り壊してしまうと、後からの分類が大変になってしまうので、最初に分類をしながら壊してしまいます。
内部等の手壊しを終えて、機械での撤去になります。
機械を使えるかどうかは敷地の広さなどが関係してきますが、今回のように広い敷地では機械施工も頼りになります。
敷地内の舗装は残す関係で、進入経路に鉄板を敷いて舗装の養生を行いました。車輌や重機の乗り入れが発生する際に、舗装を壊してしまう可能性があるため、その養生を行います。
隣地との境に擁壁を施工していきます。家が建ってからでは大きい段取りで施工が出来ないので、安く工事を進めるためにはとても良いタイミングになっています。
狭いところでは大きな機械であったり、今回のようなL型擁壁(二次製品)が使えないので、どうしても割高になってしまいます。
L型擁壁の基礎として、砕石+均しコンクリートを施工しています。L型擁壁工事の場合は、目安として15cm程度の砕石基礎+10cmの均しコンクリートの基礎になります。
擁壁の底版幅より、最低でも5cm程度は前後に均しコンクリートの幅を拡げて施工をすることで、荷重に耐えうる丈夫な構造にしています。L型擁壁は転倒する方向に荷重が生じるため、特にも擁壁全面の下端を丈夫にするために、コンクリートを幅広く施工する必要があります。
擁壁前後の埋戻をして完成です。
既設ブロックとの隙間については、現場打ちコンクリートで納めています。
通常、外構工事は後回しにされることが多いのですが、特にも建物の陰になる部分については、建物を建てる前に行うと広いスペースで工事が出来ます。そういった意味でも、今回は一番良いタイミングで境の工事をすることができました。
結果的にも、より安価に且つ自由度の高い工事ができています。
例えばですが、カーポート(2台以上)の新設工事を行うためには建築確認申請を取る必要があるのですが、新築の申請段階でカーポートまで含めての確認申請を取っていなかったために、二度手間で確認申請が発生することがあります。
確認申請には20万円近く必要になるため、それだけ大きなお客様のご負担になってしまいます。
狭い場所の工事も然りですが、もし新築をされる場合には、全体の必要手順を最初に把握しておくことで、結果的に経費を抑えた工事をすることができますね。